ほしばなし

JK & JMに触発されて書いた、短いお話

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

君に

ひとりで大舞台に立つ君に 僕の歌声を持たせよう 何でも上手くこなす君に 僕のダンスを捧げよう でもたまに風邪を拗らせたりする君に 画面越しに視線を送ろう こんな僕に心をくれる君に 持てるものを全てあげたい 飛行機は予定通りに到着したようだし、自分…

まず彼の口元を見るのが、JKの癖だ。 何が気に触ったのかは分からない。 ただその日、JMは明らかにJKを挑発していた。 回っているカメラの前で、兄の体に身を寄せ太腿に触れ、それをJKが見ていることを確認するように頬を少し後ろに向けたりした。 誘いに乗…

いよいよふたりを送り出す時がやってきた。 下に降りてしまえば、もうここのことは忘れてしまう。 互いの手をしっかり握ったままのふたりを見て、天使達も切なくなってしまっている。 なんとかしてやりたいが、と皆がふたりを見つめるなか、神様が口を開いた…

「愛してる」

どんな場面で言うのが好きかって? それは 船の上で 夜空を見上げる瞳に 星がきらめくのを眺めながら 遊園地のアトラクションに乗って その高さに少し強張った笑顔に向かって 当然、ベッドの上で 余裕をなくしてる相手の耳の付け根に 唇をあてるようにして …

ゲーム

まいったな JKは仕事先の控え室で携帯を置いて、小さくため息をついた。 それは月が綺麗な夜のことだった。 カーテンを開けた寝室のベッドの上で体を密着させたまま、JKは冗談を言って相手をからかっていた。 空にある天体よりずっと魅力的な月が目の前に浮…

ごあいさつ

読んで下さってる皆さま いつもありがとうございます。 非公開ですがメッセージをもらって、ここに書き始めて一年経ったことを知りました。 何も長続きしたことのない私が一年も続けてこれたのは、素敵なふたりと読んで下さってる皆さんの優しい気配のおかけ…

背中

薄く伸ばした綿のような雲の隙間から 大きくて丸い月がやっと顔を出した。 見えた そう言っても、背後にいるJKは小さな唸り声のような音をたてるだけだった。 今夜は月が綺麗らしいよ お前がそう言ったからカーテンを開けたのに。 やっと出て来た もう一度言…